築年数の古いマンションやアパートでたまに見かける「セントラル給湯」。
これって一体どういった給湯方式なのか疑問ですよね。
そこで、今回はそんなセントラル給湯の概要やメリット・デメリット、気になる月額料金についていくつか疑問をまとめてみました。
ホンネくん
目次
セントラル給湯ってなに?
そもそもセントラル給湯とは一体何なのでしょうか。
結論から言うと。
セントラル給湯とはマンションなどで各戸別にお湯を沸かすのではなく、中央の大きなボイラーで沸かす形式の給湯方式です。もっと簡単に言うと「地下などにある巨大な給湯設備でお湯を沸かして、そのお湯をみんなで分けあって使う方式」のことですね。
そのため、給湯に使用された灯油やガス、電気などの費用、維持管理費はマンション全体で分担します。
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セントラル給湯の反対は個別式給湯
セントラル給湯の反対は個別式給湯と呼ばれ、セントラル給湯が一箇所に設置された巨大ボイラーで給湯するのに対し、こちらは各部屋のベランダなどに設置された小型のボイラーで個別に給湯を行います。そのため、給湯に使用される燃料の料金は部屋ごとに精算される仕組みです。
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セントラル給湯のメリット
セントラル給湯について分かったところで次はメリット・デメリットをご紹介します。まずはメリットから。
すぐにお湯が出る
常にお湯を沸かして一箇所にためている方式のため、蛇口をひねるとすぐにお湯が出てきます。
個別式給湯だと、場合によっては湯栓をひねってもお湯が出てくるまでに数分かかることもありますが、セントラル給湯だとそういったことがありません。
お湯の温度が高く維持できる
「巨大なボイラーを使っている」と言うことは要するに給湯パワーも強力だという事。最高で80度近くのお湯を蛇口から出すことができます。もちろん湯量を調整できる蛇口を使えばお湯の温度は調整できます。
たくさんお湯を使っても使用料は分担式
セントラル給湯の最大の特徴がこの使用料の分担です。「ああ、今月お風呂貯めることが多かったなぁ」と思う月も、使用料は全戸で分担し合うのでそこまで高くなりません。
セントラル給湯のデメリット
つづいてセントラル給湯のデメリットをご紹介します。
お湯を使わなくても基本使用料がかかる
セントラル給湯で一番のデメリットがこの「使わなくても使用料がかかる」ことです。
同じ建物の全部屋で給湯代を分担し合うので、一ヶ月のうちに全くお湯を使わないとしても使用料がかかってしまいます。
時間帯によってはお湯が出にくいことがある
一気にお湯を沸かして1つの場所に溜めておく方式なので、お湯の消費量が増える時間帯には少しお湯が出にくくなることがあります。
具体的には夜の9〜11時ごろ。夕食の後片付けで洗い物をするタイミングと入浴をするタイミングが重なっているこの時間帯にお湯がでにくくなります。
ポンプの真下の部屋は音が少し響く
貯めていたお湯を各戸に送るためのポンプはマンションの屋上部に設置してあるケースが多いですが、そのポンプの真下に部屋が位置しているとポンプの動作音がときたま聞こえます。
「うるさい」というレベルまではいきませんが周波数の低い「ヴーン」といった低音がたまに聞こえてくると思ってください。
ちなみに筆者の今住んでいる部屋はそのポンプの真下に位置する部屋なのですが、外を走る車の音や風切り音よりも小さい音なので、ほとんど気にならなくなりました。
毎月の使用料はいくら??
気になる毎月の使用料ですが、筆者の自宅を例に季節別にまとめてみました。
春・秋 | ¥4,000~¥6,000 |
夏 | ¥3,000~¥5,000 |
冬 | ¥7,000~¥8,000 |
お湯の使用量は特に節水を気にかけているわけでもなく、洗い物や入浴などで標準的な量を使っています。(湯船に浸かる回数ですが、春・秋は週に3回。冬は毎日。夏はほとんど入りません。)
やはり、お湯を使う機会が少ない夏場は安く、その逆にお湯の使用量が増える冬場は高くなる傾向にあります。
個別式給湯に比べて夏場は少し高いですが、逆に冬場はたくさん使うわりに少し安めです、一年を通して使用料金の波の幅は小さいと言えます。
セントラル給湯に向いている人は〇〇な人
「蛇口をひねるとすぐにお湯が出る」「お湯をたくさん使ってもべらぼうに料金は高くならない」これらの特徴を踏まえたらセントラル給湯に向いている人がどんな人なのか想像できますよね。
ずばり。セントラル給湯に向いている人は「普段から洗い物や入浴などでたくさんのお湯を使う人」です。
逆にあまりお湯を使わない人は、お湯の使う量によってキッチリ料金がかわる個別式給湯の方がいいかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
セントラル給湯を簡単にまとめると
- 中央の大きなボイラーで沸かす方式
- 月々の使用料は全戸で分担し合う
- お湯をたくさん使っても料金がべらぼうに高くなることはない
以上の特徴が挙げられ、お湯をたくさん使う人にとっては最適の給湯方式だと言うことがわかりました。
引っ越し先の賃貸や購入予定の物件がもしセントラル給湯だったら、上記の特徴を頭に入れて納得できる物件選びをしていってくださいね。